頭金無しで家を買う。フルローンを組むことによるメリットとデメリットとは。

こんばんは。

「頭金無しで家を買えます」

ずいぶん前からこのフレーズが広告やネットで当たり前のように使われています。

これは、金融機関が住宅購入に伴う諸費用も融資してくれるようになってから登場したものです。

今ではフラット35も諸費用込みのフルローンに対応できるようになったため、ほぼ全ての金融機関で頭金無しでの住宅ローンを利用すすることができます。

私の経験上ではありますが、頭金無しで住宅購入する方は5割を超えてきています。

バブル崩壊後、実質給与が増えてきていない日本において、ある程度の自己資金を用意せずとも住宅ローンを組むことができることは魅力的ではあるのですが、メリットだけというわけではありません。

今回は、頭金無しで家を買うことについてのメリットとデメリットについて説明していきます。

フルローンのメリットとは

預貯金が減らない

当たり前のことですが、自己資金を住宅購入に充てないのならば、預貯金は減りません。

今後も日本の経済成長に期待が持てず、給与もあまり増えていかないと想定するならば、預貯金はあまり減らしたくないものです。

長い人生においては予期せぬ出費もあるため、手元にいつでも使えるお金に余裕があるということも必要です。

金利が低い

これはフルローンだからという理由だけではないですが、住宅ローン金利がかなり低くいため借りやすくはなっています。

以前は、住宅ローンとは別に諸費用ローンというものが存在しており(今でも一部の金融機関では存在しています)、金利が高く設定されていました。

そのため、諸費用まで借りてしまうと返済負担が大きくなり、住宅ローンの審査にもよろしくない影響を与えていましたが、現在は金利差はほとんどありません。

・欲しいと思ったタイミングですぐ買える

すぐに住宅を購入するつもりがなくても、スーモやアットホームなどのポータルサイトを見ていたら欲しくなってしまったというこどがよくいらっしゃいます。

頭金不要のフルローンなら、金銭状況に左右されず、欲しいと思ったタイミングですぐに購入を決められます。

フルローンのデメリットとは

審査のハードルが高くなり、保証料もあがる。

当たり前のことですが、頭金を用意しない場合は住宅ローンの借入金額は多くなります。

借入金額が多くなれば、返済比率も悪化します。

返済比率が厳しきなれば、審査にも影響します。

また、銀行の多くは、返済比率に余裕のない方には保証料を高く設定する傾向があります。

保証料が高くなれば、その保証料を支払うためにさらに住宅ローンの金額を増やすか、保証料を金利に上乗せして月々の支払いの負担を増やす方法を選択することになります。

どちらにせよ家計の負担は増加します。

家を売りにくくなる。

もし将来何らかの理由で購入した住宅を売らなければならなくなったとき、住宅ローンが残っていたら売ることはできません。

残っている住宅ローン以上の金額で売ることができたななら問題は無いのですが、売却価格が住宅ローンの残債を下回ってしまった場合は、現金を投入するか買換えの住宅ローンを組むなどして住宅ローンを完済しなければ、その家は売ることができません。

ようするに、住宅ローンを借りている金融機関が抵当権の抹消を許可しなければならないからです。

抵当権が付いている物件は売れません。

もし、今後購入を予定している住宅が将来的に手放す可能性があるのなら、少しでも頭金を充当することをおすすめします。

借入可能額=返済可能額ではない。

借入可能額は年収と年齢で決まることがほとんどです。

各家庭ごとの事情はあまり考慮されません。

同じ年収・年齢の方でも、扶養家族の人数や家計の状況などによって返済可能額は異なります。

住宅ローンの借り入れできる金額と、皆さんが支払うことができる金額は全く別です。

借入可能額で目一杯借りるということは、教育費などの費用が増えたり、金利が上がったりしてしまえば、毎月のローン返済が苦しくなる可能性が高い借り方ということです。

自分たちの返済可能額を知る。

まずはこの点を理解して下さい。

住宅ローンの月々の金額が返済可能額以内であれば、頭金無しで住宅を購入しても大丈夫といえるでしょう。

まとめ。

いかがでしたでしょうか。

頭金無しでマイホームを購入することは可能です。

メリットも十分に存在します。

しかし同時にデメリットやリスクを認識し、それを負わない工夫が必要になります。

より良いマイホーム購入に繋げるために、自分たちの現状と将来のライフプランを確認しましょう。